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不動産に関する話

 

最近金や株等と共にその価格動向がいろいろと話題に上る不動産等の資産について少しふれてみる。

まず不動産とは民法86条で、土地及びその定着物(定着物の代表的なものが建物ですが)、船舶、鉱業権等が該当すると規定されている。

従って以下土地及びその定着物を不動産として話を進める。

不動産には住宅、商店、事務所、工場や駐車場等があり、人間の生活や経済活動に欠くことのできない資産である。

したがって、経済活動等が活発で景気が上昇基調にあるときはその価格は上向き、その逆の動きをしているときは下落する等世の中の経済の動向との関連性が強いといえる。

この不動産の価格動向に関連性が強いとされているものには、

1.株価や長期金利等の経済的な要因

2.国際情勢や金融政策による影響

3.国内イベントの開催や再開発による影響

等があげられる。

経済活動が好調であれば不動産需要は高まり結果として不動産価格は高く推移し、また好景気の際には長期金利は下落し資金調達しやすくなるため不動産市場が活発になり価格上昇するためである。

一方、グローバル経済化が進む現代では、国内情勢だけでなく国際情勢も不動産価格の動向に影響を与えることがあることに留意しなければならない。特にインバウンド投資が行われる都心部などでは外国資本等の進出が積極的に行われたり引き揚げられたりすることから不動産価格の上下が激しくなるからである。

更に、東京オリンピックや大阪万国博覧会等のビッグイベントやIR誘致、また福岡市等で進められている天神ビッグバン等の都市再開発事業等による大型開発に対する大規模投資等によって不動産価格が大きく上昇することがあることも事実である。

これらを踏まえたうえで、最近の福岡都市圏での不動産価格の動向の特徴を拾ってみるが、そこにはここ1~2年の特徴としてコロナの影響が強く働いていることがわかる。

<商業地>

商業地における特徴は、コロナの非常事態宣言の影響により、特に都心及びこれに隣接する地域に所在する事務所等においては賃貸料削減のために行うリモート勤務等により賃貸事務所スペースの削減による需要減を反映して価格下落が続いている。

ホテル・旅館等の宿泊施設においてはまさにコロナの影響を強く受けインバウンド客のみでなく国内客も大幅に減少している結果需要減に伴う売り上げ減少が激しく価格下落が著しくなっている。

また飲食店等については中洲等を中心に、中小店舗が多いことからコロナの非常事態宣言の影響をまともに受けて大幅な顧客減が続いている結果、売上が半減以下になっている店舗等が大半を占めていることもあって価格下落の影響を最も強く受けている。

<住宅地>

住宅地については、都心周辺のマンション等の高額物件は価格の行き過ぎ感等から横ばい乃至は一部下落の様相を示している。一方都心周辺を取り巻く地域においては、相対的に床面積の広いマンション等の中古物件はリモート勤務の業務スペースの受け皿等としての需要が発生しており価格上昇がみられている。更に、郊外地域の広床面積の中古戸建て住宅やマンションなども同様の状況を見せつつある。

<工業地>

工業地において特徴的な動きは、大手宅配業者を中心とした大型物流センターとしてロジスティック需要が著しく、空港や高速道路のインターチェンジ周辺の適地における需要の高まりが著しい土地価格上昇を招いている。

 

以上不動産及びその需給関係、またこれらを反映した近時の価格動向について述べたが、コロナへの対応等を始め今後の経済政策等の如何によって状況が変わること。

 

江見 博