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新年のご挨拶          田添史郎

新年あけましておめでとうございます。

 

昨年は渡航規制の緩和により国内外への出張や、外国人労働者の入国等で慌ただしい一年でありました。コロナ禍の間に日本に滞在する外国人労働者の方達の考え方や価値観等をじっくりと感じ取る事が出来て私の価値観も大きく変わりその成果を上手く活かせた一年でした。

2024年は、「技能実習制度」の代わりに「育成就労制度」へ変更の法案が、早ければ通常国会へ提出されます。有識者会議で交わされてきた議論の中身は正しい内容だったのだろうか?聊か疑問に感じるところがある。聊かでは無く大きな疑問かもしれない。一つの制度を永く運用するよりもある程度の時期と成果を見てその都度修正を掛けながら時代に沿った運用へと改善していくのが正しいと考えるし今回のこの時期も技能実習制度に「特定技能実習」が併設された2019年から考えれば妥当な時期と思う。しかしながら、制度の運用状況や実態等をよく知らない有識者と呼ばれる人々の選考がよく理解できないし、技能実習実施者である企業側、例えば経団連の中から選抜するとか、管理団体の中から優秀な実績を収めている団体を選抜するとか、そういう現場の声を理解している人々が居ないのには笑うしかない。有識者と呼ばれる人々も書面で俄かに実態を感じ取っているだけで、一部のマスコミによるゴシップ並みの知識しか無い様に感じる。今回の制度改正の議論のテーマの一つである「人権」という表現と「選ばれる国」。この二つの言葉を深堀するとするならば、先ず「人権」。人が幸せに生きていく為の権利の事。彼らは幸せになる為に日本だけと言わず様々な国へ働きに出る。そう、自分の国にいるよりもっと高い収入を求めて。しかしながら、彼らの国へ押し寄せ工場を作り、現地の価値で賃金を払い生産コストを下げ、先進国には到底及ばない労働に対する法律を無視し、大量に製造販売する大企業は米国が指摘する「現代の奴隷制度」に当てはならないのだろいうか?植民地支配と同じ?聊か疑問である。ここでこの言葉を使うのが正しかったかもしてない。悪しからず。。彼らが日本へ来て様々なルールの中で少々肩身が狭い気持ちになるのはある程度は理解して貰わないといけない問題の一つだと私は考える。何故ならば生活の習慣や言葉の壁、価値観等を考慮するならば、一定の決まり事の中で彼らの人権や安全を確保しなければいけないからだ。そう、度が過ぎれば人権侵害になるのだが、そうならない様に管理団体と言われる人々が保護すべきである。次に「選ばれる国」この言葉はもっともらしくて頓珍漢な表現だと思う。彼らからすれば、今でも日本という国は憧れであり、アンケートを取ると、本当に日本の文化や習慣、価値観を学びたいと思っている。それでは何故、有識者と言われる人々は外国人労働者から選ばれる国を目指そうとするのか?これは私の考えだが、コロナ禍で渡航制限が最後まで解けなかったのは日本である。日本を目指したいが、早く自分の国よりも高い収入を得たいが為に他のアジアの諸国を目指した時期があった。そして世界的なインフレにより日本円の力は落ち、母国へ送金すればコロナ前よりも20%近く価値が下がってしまう。よって、その時期は日本以外のアジアの国へ働きに出た経緯がある。憚りながら私も日本人である。このアジア諸国では日本NO.1だと思いたい。「選ばれる国」を目指すならばもっと大きな観点で日本を見つめ直す必要があるし、有識者と呼ばれる人々やその組織を統括する政府機関は制度改正と共に落ちた国力回復に努めた方が将来の日本の為である。東南アジア諸国の彼らは、伝説の様に語られる日本が大好きなのである。とある方の記事からだが、技能実習生の92.0%が「役に立った」とし、91.0%が「保証金は無い」状態で96.7%が「禁止事項が無い」生活を送り、81.5%が「困った事は無かった」と回答している。

https://x.com/suzuki_asia/status/1737312999281766502?s=20

まだ未だ日本は彼らの憧れの国である自覚を忘れてはならない。その為の「国づくり」を目指そう。

 

将来の日本の為に

 

田添史郎